はじめての放射線計測
波形の確認
測定器としての使用を想定して設計された訳ではないパソコン内蔵のAD変換器で、シンチレータから出力されるパルスの高さと出現頻度を精度よく求めるため、補助的に設計されたソフトが InTune である。
Mr.Gamma からのオーディオ出力をマイク端子に入力し、赤丸の Record ボタンを押す。
保存する WAV ファイル名を指定し、30 秒ほどデータを記録して停止する。
これで、Mr.Gammma により測定されたパルスの波形を見ることができる。
- InTune による波形表示:
保存した WAV ファイルは下図のような時系列で表示される。
この図の 1 本 1 本の縦線がシンチレータからの発光、すなわち、測定器にγ線が当たったことを表している。
縦線の長さの違いが測定器からの出力電圧の違い、すなわち、γ線のエネルギーの違いを示している。
この高さの違いこそ、放射性壊変を起こした元素を特定するものだ。
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- 波形の拡大:
左から 5 番目のボタン Time Strech を押して時間軸方向に図を拡大してみよう。
注目するパルスを図の中央に置きながら何回かボタンを押し、拡大率を最大にすると次のような波形が見えてくる。
パルスの立ち上がる直前に高周波成分を伴いながらマイナスに振れ、立ち上がりにやや時間がかかっているが、思ったほど悪くない。
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InTune の本来の機能は、PRA を用いて解析する際の精度を向上させるために、測器に依存する波形の歪みを経験的に求めることのようだ。
いろいろ試してみたが、結局、この機能は使わないことにした。
興味のある方はこちらを。
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