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基本方針

本専攻物理系(大循環力学講座、気候モデリング講座、極域大気海洋学講座物 理系)は大気物理学、海洋物理学、気候物理学、大気・海洋相互作用、大気・ 海洋・海氷相互作用を専門とする19名の教官を中心に構成されています。


従来の多くの研究教育機関では、大気と海洋はそれぞれ別々に研究と教育がな され、学会等も別々ですが、実際には、力学的側面(両者とも球面上の 回転流体である)も研究手法(理論的手法、データ解析法、数値計算法)も共通 しており、さらに、我々の世界の全体像を捉えるには大気と海洋を分けること は出来ません。また、近年、地球環境問題等との関連で、広い視野を持つ人材 が必要とされてきています。そのような現状と人数が多いという利点を生かす という点から、我々は、従来の講座中心の教育とか大気と海洋を分けるとか はせず、特に最初の1年は講義と演習を中心に、専攻物理系全体として、教育 に当たっていきます。また、研究も、講座等には拘らず、構成員間の自由な相 互作用のもとに展開していきたいと考えています。


ある狭い分野について深く研究、勉強することはもちろん重要で、これを避け ては通れませんが、それ以外に、大気海洋共通の基礎的事項を正しく理解し、 さらに、地球流体圏という広い視野から物事を見ることが出来るようになるこ とが望まれます。多くの教官がいるという利点を生かしつつ、いろいろ自分で 考えて、勉強を進めていくことを期待しています。



文責: 山崎孝治