毛髪湿度計を作ろう
文責: 坂崎貴俊
- 大気中の水蒸気は雨や雪の源です。その量を正確に測定することは、日々の天気を把握し予報する上でとても重要です。水蒸気の測定法には数多くの手法がありますが、今回の実験では最も素朴な湿度計である「毛髪湿度計」を作ってみました。
- 毛髪湿度計の原理
- 湿度が高い(低い)と毛髪が伸びる(縮む)ことを利用しています。
- 応答性(細さ)と耐久性(弾力)に優れることから、白人女性の金髪、特にフランスや北欧の若い女性のものが最適とされています。
- 実は最近まで、実際の気象業務観測(by気象庁)や学校の百葉箱で使われていました。
図1: 毛髪湿度計(東京管区気象台HP"ようこそ気象台へ"より)
http://www.jma-net.go.jp/tokyo/sub_index/yokoso/ksokki/data/kansokki.htm
- 今回作成した毛髪湿度計
図2: 今回作成した毛髪湿度計の概観。湿度が高いところでは髪の毛が伸びるので、竹ひごは上に振れます。滑車と竹ひごを使うことで、微妙な変化を検出できるように工夫しました。
図3: 実際の装置写真(全体像)
図4: "竹ひご部分"と"髪の毛部分"を分けたところ
- 当日の様子(6/4-5)
来場者の髪の毛を使って実験しました。
加湿器を使って湿度100%にした箱の中に湿度計を入れ、実際に針が触れるかどうか確かめます。概ね竹ひごの先端はは1-2 cm動きました(成功!)。ちなみに当日の湿度は60%程度。
# 少数ながら、人によっては10cm以上伸びるものや、逆に縮んでしまうものもありました。
子供たちには盛況だったようでよかったです。