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第358回 大気海洋物理学・気候力学セミナー のおしらせ
日 時:1月13日 (木) 10:30 - 12:00
Date :Thu., 13 Jan 10:30 - 12:00
ツール:Zoom (Online)
Tool :Zoom (Online)
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発表者:太田 聡(大気海洋物理学・気候力学コース/D1)
Speaker:Satoshi Ota (Faculty of Environmental Earth Science/D1)
題目:衛星画像内における、台風内の対流に伴う上層雲の機械学習による検出手法の開発
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衛星画像内における、台風内の対流に伴う上層雲の機械学習による検出手法の開発
太田 聡(大気海洋物理学・気候力学コース/D1)
発表要旨:
本研究では台⾵の強度変化の要因の⼀つである台⾵内部での活発な積雲対流活動 に注⽬する。積雲対流が台⾵中⼼付近で発⽣すると、下層収束により台⾵中⼼へ ⾓運動量を輸送し、さらに潜熱放出により中⼼気圧の減少を引き起こすことで台 風を発達させる。突発的に発⽣し持続する対流は特に対流バースト(convective burst: CB)と呼ばれ、台⾵を短時間で発達させうる。CBに伴う台風の急発達は 強度予測の誤差につながることから、CBの台風発達への寄与について定量的に理 解することは重要である。しかし、対流を観測できる⽅法は限られ、鉛直流の観 測データが不⾜していることからCBに対する観測的な理解は乏しい。静止気象衛 星による観測では、積雲対流によって形成される上層雲が発達する様⼦を確認で きる。2015 年より運⽤を開始した静止気象衛星ひまわり8 号は、台⾵の発⽣か ら衰退までを時間分解能2.5 分間隔で約1000km四方の範囲を観測する台風機動観 測を行う。⾚外画像において空間分解能は約2kmである。本研究では物体検出機 械学習アルゴリズムMask R-CNNを用いて、ひまわり8号によって撮像された赤外 画像から、台⾵内の個々の積雲対流に伴う上層雲を網羅的に検出する⼿法を開発 している。本発表では、その進捗状況について報告する。また、現段階では実用 できるほどの検出精度を得られていないため、代わりに教師データとして手動で 作成した上層雲領域データの中でもCBを伴うもののみを用いて、面積増加率から CBの上層発散を簡易的に計算した結果も示す。今後の方針として、機械学習アル ゴリズムの精度を向上させ、多くの台風からCBを抽出することで、より多角的で 統計的に信頼できる結果を得ることを目標とする。
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