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第345回 大気海洋物理学・気候力学セミナー のおしらせ

日 時:1月21日 (木) 9:30 - 12:00
Date :Thu., 21 Jan. 9:30 - 12:00
ツール:Zoom (Online)
Tool :Zoom (Online)

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発表者:稲津 將(北海道大学大学院理学研究院/教授)
Speaker:Masaru Inatsu (Faculty of Science, Hokkaido University/Professor)
題目:北海道における降雪粒子観測

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北海道における降雪粒子観測

稲津 將 (Masaru Inatsu) 発表要旨:

北海道内5地点で4シーズン実施した降雪粒子観測について概説する。降雪種は 粒径と落下速度を特徴パラメタに持つ。よって、粒径および落下速度を計測する ことであられ、雲粒付結晶、雲粒なし結晶といった大まかな降雪種を判別できる。 これら降雪種の違いは、雲微物理過程や積雪過程において重要な役割を果たす ことが知られている。世界的に普及しているフラックス・スキャン型の観測装置 ではマッチング・エラー等の問題があることから、本研究では過去の研究例を参 考にボリューム・スキャン型の観測測器を新たに開発した。これらを札幌・旭川 ・北見・帯広・苫小牧の5地点に展開し、測器限界の範囲内で妥当なデータを取 得することに成功した。また、粒径・落下速度データから混合確率分布を推定す る方法を機械学習を援用して提案した。さらに、観測データを利用して気象モデ ルにおける雲微物理スキームの評価を行った。その結果、観測事例の範囲内であ るものの、1-momentスキームに比して、2-momentスキームの方が降雪種を特徴づ ける粒径・落下速度の関係を正しく表現できることが、示唆された。以上は、当 研究室の卒業生・勝山祐太さん(現・森林総合研究所)、当研究室特任准教授・ 佐藤陽祐先生および同指導学生・近藤誠君と実施した研究成果である。

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連絡先

中山 佳洋
mail-to: Yoshihiro.Nakayama__at__lowtem.hokudai.ac.jp
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