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第 194 回 大気海洋物理学・気候力学セミナー のおしらせ
日 時: 5月 14日(木) 午前 09:30
場 所: 環境科学院 2階 講堂 Auditorium, Environ. Sci. Bldg. A 2F
発表者:宇田川 佑介 \\Yusuke Udagawa (地球圏科学専攻 大気海洋物理学・気候力学コース D3)
題 目:南大洋における海氷場の変調に関連した、大気大循環場のシフト\\Large-Scale Atmospheric Mode Shift in Association with Modulation in Sea-Ice Patterns in the Southern Ocean
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南大洋における海氷場の変調に関連した、大気大循環場のシフト\\Large-Scale Atmospheric Mode Shift in Association with Modulation in Sea-Ice Patterns in the Southern Ocean (宇田川 佑介 \\Yusuke Udagawa) 発表要旨 :
南大洋における海氷量偏差空間パターンは1984年1994年のみ南極大陸回りを連 続的に東進しており、それ以外の期間は東進していない。また南半球規模の大気 大循環現象である南極振動がその期間では変調(減衰)し、2番目に主要なモー ド(Pacific South American pattern: PSA パターン)が隆盛しており、その応 答として海氷変動パターンが変化したという知見を今までの研究より得ていた (現在、投稿中)。そこで、現在の研究は、その南極大気場の変調の要因を解明 することを目的とした。 過去の研究では、1979-2003での大気場データを用いていたが、これでは10年規 模の変調現象を議論するには短すぎる。そこで本研究では、1958 -2007での同様 のデータを用いることにした。また、データ期間を延長したため、ここで改めて 対象としている現象、南極振動とPSAパターンを定義した。方法としては、ogi et., al 2004 を基に、東西平均を行った気圧場(1000hPa300hPa)に対して Empirical Orthogonal Function, EOF解析(主成分分析)を行った第1主成分を 南極振動と定義した。東西平均場に対してEOF解析を行ったことで、より環状 モードとしての変動成分を抽出することができた(以下、南極振動をSV-SAMと記 述する)。一方、その500hPa気圧場の東西平均場と元の場の差分(渦成分)に対 してEOF解析を行い、第1主成分をPSAパターンと定義した。渦成分に対してEOF 解析を行ったことで、よりテレコネクションパターンとしてのロスビー波伝播の 変動成分を抽出することができた。 この2つの時系列における各年の前後5年、計11年間の分散を1963年から2002 年まで求めた結果、SV-SAMとPSA パターンがおよそ10年周期で変調していたこと がわかった。つまりSV-SAMの変動が活発(振幅が大きい)時期は、PSAパターン の変動が小さいことがわかった(逆も同様)。 当日は、この変調の要因についてお話する予定です。
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