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第 253 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2017/10/19(木) 15:00 -- 16:00
場 所:環境科学院 D101
発表者:小野 貴司(大気海洋物理学・気候力学コース M2)
題 目:雲粒子ゾンデを用いた熱帯対流圏界層の巻雲観測
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雲粒子ゾンデを用いた熱帯対流圏界層の巻雲観測(小野 貴司) 発表要旨 :
熱帯の対流圏界層では、ケルビン波の影響を受けることで巻雲が規則的に生じて いることが分かっている。この巻雲の存在により、成層圏に流入する大気の脱水 や熱放射による温暖化効果が起きる事が分かっているが、この巻雲の光学厚さは <0.03と非常に薄いことも多く、観測が難しい。(F.immler 2008) この発表で は気球によって、Cloud Particle Sensor(CPS)という雲粒子ゾンデを対流圏界層 まで飛ばしてえたデータを扱う。 CPSは検出域を通過する水粒子の状態と数を、 直径2μmを下限として計測できる雲粒子ゾンデである。検出域を雲粒子が通り抜 ける時間と同じ波長の信号が2つのディテクタより返ってくる。粒子が検出域に 短時間に入ってきたときに信号も重なり、信号の長さが変わるので、これを用い た計測数の補正を行っている。(Masatomo Fujiwara 2016) 熱帯対流圏界層の水 蒸気濃度コントロールを観測から明らかにすることを最近の目的とする Sounding of Ozone and Water in Equatorial Region(SOWER)が行う年1、2回の ゾンデ観測のうち、2015年2月から3月にかけてのビアク島、2016年1月と11月 のタラワでの観測において得られたデータを解析していく。
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