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第 228 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2014/10/07(火) 16:00 -- 17:00
場 所:環境科学院 D102
発表者:納口 泰輔(大気海洋物理学・気候力学コース M2)
題 目:2000年~2001年に観測された成層圏水蒸気の階段関数的減少に関する考察
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2000年~2001年に観測された成層圏水蒸気の階段関数的減少に関する考察(納口 泰輔) 発表要旨 :
10年スケールの気候変動に大きく影響する下部成層圏水蒸気(Solomon et al., 2010)は、1980年代以降、増加傾向にあったが、2000年--20 01年に階段関数的減少を示した(Randel et al., 2006)。減少が顕著 だった熱帯下部成層圏の大気は、主に熱帯対流圏界層(Tropical Trop opause Layer; TTL)を準水平的に移流しながら低温域を通過し、脱水 過程を経て流入した大気である。そのため、前述の水蒸気減少はTTL低 温化に伴う脱水過程の強化に起因すると考えられているが、その原因に は成層圏からの吸い上げの強化や海面水温上昇に対する応答の可能性が 指摘されている(Randel et al., 2006;Rosenlof and Reid, 2008) 一方、Fueglistaler(2012)は他の年における同様の水蒸気減少の考察 から、水蒸気減少が必ずしもTTLの低温化とは対応しない可能性を指摘し ている。また、北半球夏季にはモンスーン循環を介した中緯度からの影響 も示唆されている(Randel and Jensen, 2013)。そこで本研究では20 00年~2001年の水蒸気減少の原因をラグランジュ的観点から特定し、その 変動のメカニズムを特定することを目的とする。そのための第一段階とし て、流跡線計算を行い、大気塊の移流経路や移流中に経験する飽和水蒸気 混合比(SMR)、SMRが最小となる点(Lagrangian cold point; LCP) の変動について解析を行った。今回の発表では大気塊の移流経路やSMRの 最小値の変動について述べる。
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