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第 191 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ

日 時:2007年 10月 30日(火) 午後 16:30 〜 19:00
場 所:地球環境科学研究科 A棟 講堂

発表者:大竹 潤 (大気海洋物理学・気候力学コース M2)
題 目:ストームトラックの変動における上層の渦の役割についての研究

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ストームトラックの変動における上層の渦の役割についての研究 (大竹 潤) 発表要旨 :

 ストームトラックとは冬季に移動性の低気圧活動が活発になる領域を言い、 
 北半球でのそれは太平洋と大西洋に局在化している。ストームトラックは 
 西風運動量の輸送により上層のジェットに影響するなど気候の変動にとって 
 重要である。 
  
 本研究ではストームトラックの変動における上層の渦の役割について考える。 
 個々の移動性低気圧の発達に関しての研究では、地上での低気圧性の渦と 
 その上層での渦がカップリングして発達することが知られている。しかし、 
 過去の研究ではストームトラックの変動に関しては海面水温など大気下層の 
 傾圧性が重要だという考えがある。ストームトラックは低気圧を平均的に 
 見たものであるからその変動にとっては上層の渦の役割が重要だと 
 考えることができるが、ストームトラックの形成には個々の低気圧の 
 発達過程だけでなく非線形の過程も含まれるので、必ずしも自明ではない。 
  
 今回の発表では再解析データを解析して得られた、下層と上層の渦の位置関係、 
 上層の渦の起源、月平均値での渦位とストームトラックの関係について紹介する予定である。 
  

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連絡先

山本 彬友 @北海道大学大学院環境科学院
地球圏環境科学専攻 / 大気海洋物理学・気候力学コース
mail-to:akitomo@ees.hokudai.ac.jp / Tel: 011-706-2288