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第 187 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2006年 10月 31日(火) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 A棟 講堂
発表者:池田俊一郎 (大循環力学講座 M2)
題 目:準地衡流モデルを用いた西岸境界流の続流の変動に関する研究
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準地衡流モデルを用いた西岸境界流の続流の変動に関する研究 (池田俊一郎) 発表要旨 :
黒潮続流域等、西岸境界流の続流域は大気海洋間の熱交換が活発な海域であるため、 その変動を理解することは気候変動を考える上で重要な課題である。 大気変動に対する海洋の応答を考えるとき、 線形論で考えれば、ロスビー波の伝播のみを考えればよい。 しかし、西岸境界付近は強流域であり、続流の変動を扱う上では 移流の効果も十分考慮に入れる必要がある。 Dewar(2003)は海洋の変動における非線形効果に注目し、3層準地衡流モデル を用いて、時間変化する外力の下における変動を調べた。その結果、続流域の 変動において非線形性に起因する自由変動が常に主要なモードとして 存在することを示した。しかし、Dewar(2003)は準地衡流モデルの解として続 流が線形論から予想される循環境界に沿って流れる解(シングルジェット)しか 扱っていない。 久保川(2006年度EOASセミナー)は、 No-slip境界条件を課した2層2-gyre準地衡流モデルの準定常解とし て、シングルジェット解の他に亜熱帯(亜寒帯)循環の西岸境界流が、 循環境界よりもかなり低緯度(高緯度)側で離岸し、 強固な2つの東向ジェットを形成する解(ダブルジェット)が存在することを示し、 そのパラメタ依存性を調べた。 現実の黒潮や湾流が線形論から予想される循環境界よりも低緯度側で離岸し、 そのまま東向きの続流を形成することを考えると、このダブルジェット解は興味深く、 またこの解の変動特性はほとんど調べられていない。 そこで、本研究では海洋の非線形応答のメカニズムの理解を目指す第一歩として、 シンプルなモデル(2層準地衡流モデル)を用い、 外力を時空間的に変化させた場合の海洋の変動について、 特にダブルジェット解に注目して、その振る舞いを調べていきたいと考えてい る。本発表では、非線形性に起因する自由変動について調べた結果を中心に発表する。
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