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第 166 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2004年 11月15日(月) 午後 16:30 - 18:30
場 所:地球環境科学研究科 講堂
発表者:松吉 洋明 (地球環境科学研究科 大循環力学講座 修士2年)
題 目:西岸境界流の続流に対する渦の影響
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西岸境界流の続流に対する渦の影響 (松吉 洋明) 発表要旨 :
海洋の風成循環は基本的にはスベルドラップバランスと西岸境界流理論によっ て説明される。これらの理論には渦による効果が考慮されていないが、実際の 海洋には観測により、多くの中規模渦が存在していることが知られている。こ れらの中規模渦は、傾圧不安定などによってつくられると考えられており、平 均的な流れの場に強い影響を与えていることが知られている。 渦が平均流に与える影響の1つの例に渦位一様化がある。本来、風によって直 接駆動される最上層以外の層に流れはできないはずであるが、最上層で生じた 流れと同じセンスの流れが下層にも生じることがこの理論によって示される。 このように、渦は海洋循環においてそれ以外にも様々な役割を果たしている と想像される。しかし、その役割についてはまだ十分にわかっていない。そ こで、本研究では、単純な系で渦の水平方向への運動量輸送が海洋の流れ、 特に西岸境界流の続流に及ぼす影響について調べる。 今回の発表では、まず、海洋循環の基本であるスベルドラップバランスと西岸 境界流、2層の場合の傾圧不安定、渦位一様化理論について簡単に説明する。 続いて、研究に用いるモデル(3層準地衡流モデル)の説明をして、これまでに 行った実験の結果について紹介する。
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