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第 162 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2004年 11月2日(火) 午後 17:00 - 19:00
場 所:地球環境科学研究科 講堂
発表者:古関 俊也 (地球環境科学研究科 大循環力学講座 修士2年)
題 目:中緯度ジェット・ストームトラック・海洋循環の相互作用 〜簡易大気海洋結合モデルを用いた研究〜
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中緯度ジェット・ストームトラック・海洋循環の相互作用 〜簡易大気海洋結合モデルを用いた研究〜 (古関 俊也) 発表要旨 :
中緯度では特に冬季において下層大気の南北温度勾配が強くなり、その上空の 大気では温度風の関係から西風鉛直シアが強くなり上層に中緯度ジェットと呼 ばれる強い西風が吹く。古典的な傾圧不安定理論によると西風鉛直シアが強い 領域では総観規模の傾圧波動が発達し、下流にストームトラックを形成する。 同時にストームトラックは熱を極向きに輸送することで、下層大気の南北温度 勾配を緩めようとする。この効果は大気下層の西風に対する加速と概ね等価で あることはLau and Holopainen(1984)による観測データの診断からも示されて いる。 一方、古典的な風成循環論によると中緯度に極大をもつ海面付近の東西風にと もなう風応力によって西風極大から南では高気圧性の亜熱帯循環、北では低気 圧性の亜寒帯循環が形成される。またその結果、中緯度海洋の西岸で南北温度 勾配の強いSSTフロントが形成される。 上に挙げた過去の研究はいずれも大気・海洋の一方を固定してもう一方の応答 を議論しているが、現実の大気と海洋はひとつの結合系として相互作用してい ると考えられる。Hoskins and Valdes(1990)は中緯度ジェット・ストームトラッ ク・風成循環の間で互いを維持するような過程が働いているのではないかと推 論しているが、詳しくは解明できていない。 そこで本研究では比較的簡単な大気海洋結合モデルを用いて中緯度ジェット・ ストームトラック・風成循環の相互作用の理解を試みる。今回の発表では過去 の研究の紹介とともに 1.モデルのコントロールランと観測値の比較 2.解析結果(上で考えている結合系の関連付け) 3.比較実験の詳細と解析(予定) を紹介する。
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