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第 151 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2003年 11月 10日(月) 午後 17:00 〜 18:00
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:青谷 慶 (大循環力学講座 M2)
題 目:大気陸面結合によって生じるアジアモンスーンの年々変動
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大気陸面結合によって生じるアジアモンスーンの年々変動 (青谷 慶) 発表要旨 :
夏季アジアモンスーンは海陸温度コントラストによるものだという事が過去の論文で 言われてきた(Halley1686,Holton1992,Webster1998)。また、モンスーンの特徴とし て年々変動が大きく、その年々変動の原因は、ENSO(Webster and Palmaer,1997)、 ユーラシアの陸面状態(Hann and Shukla,1976)などが過去の論文で言われてきた。し かし、過去のモデル実験においてモンスーンの降水は同じSSTの境界条件下で初期条 件を少し変えただけで変わりやすく、インドの降水量変動はSST偏差によらない部分 が大きい(Sperber and Palmaer,1996)。よって、SSTだけではモンスーンの変動はあ まり予測できない。 そこで、観測値からモンスーンの強弱を風の循環の指標(MCI)(Bin Wang and Zhen Fan,1999)と降水量の指標(AIMR)(N.A.Sontakke et al.,1993)によって決め、何が モンスーンの強弱を決めるのかを調べた。その結果、前から言われてきたSSTと陸面- 大気の相互作用がモンスーンの強弱を支配する事が確認できた。 そこで本研究では、SSTだけではモンスーンの変動はあまり予測できない為、SSTの 年々変動によらないモンスーン変動のメカニズムを調べるためモデルで仮想的にSST が年々変動しない状況の下でシュミレーションを行った。SSTを気候値で固定し、 CCSR/NIES AGCMを15年積分したモデルの中でのモンスーンの解析を発表する。
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