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第 150 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2003年 11月 10日(月) 午後 17:00 〜 18:00
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:津村 知彦 (気候モデリング講座 M2)
題 目:日本周辺で発達する温帯低気圧のLife Cycle
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日本周辺で発達する温帯低気圧のLife Cycle (津村 知彦 ) 発表要旨 :
温帯低気圧の一生については以前からノルウェー学派の古典的低気圧モデル (Bjerknes and Solberg, 1922)によって説明されてきた。しかしながら、観測 技術等の発達により実情と合わない点がいくつか指摘され、また、高緯度地域 での観測結果を基に提案されたノルウェー学派モデルで全ての温帯低気圧を 説明するのは難しいことから、近年、新しい概念モデルとして、米東岸での 観測結果を基にしたShapiro andKeyser(1990)のモデルが提案された。これが 温帯低気圧のLife Cycleの多様性が注目されるきっかけとなり、その後も 温帯低気圧の構造やLife Cycleに関し様々な議論がなされている(例えば、 Schultz et al., 1998)が、日本周辺の低気圧においては、Shapiro-Keyser モデルに注目して解析を行った例は少ない。 そこで本研究では、高解像度のECMWF客観解析データを用い、2000年2月 7日〜3月10日の間に日本付近を通過した温帯低気圧について、前線の構造及び 形成過程に注目して解析を行った。 その結果から、この期間中の低気圧は最発達期には似たような前線形態をとること、 そして寒冷前線は温暖前線に対し垂直方向に進む傾向があることがわかった。 今回の発表ではこれらの詳細について説明する。
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