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第 140 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2002年 11月 6日(水) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:橋岡 豪人 (気候モデリング講座 M2)
題 目:日本近海の海洋循環と生物生産の関係
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日本近海の海洋循環と生物生産の関係 (橋岡 豪人) 発表要旨 :
生態系モデルを海洋大循環モデルに組込み日本近海に適用した。 生態系モデルを海洋大循環モデルに組み込んだ研究として、 Kawamiya.et.al.(2000a,b)では、6コンパートメントの生態系モデルを 海洋大循環モデルに組み込み北太平洋に適用している。 しかし、これらのモデルでは、水平解像度が2度×2度と荒いため 日本近海を見るには十分でない。また、生態系モデルが 6コンパートメントのため生物の種構成を表現することはできない。 種構成を表現できるモデルを用いた研究として、Fujii.et.al.(2001)や Yoshie.et.al(2002)で、鉛直一次元モデルに15コンパートメントの 生態系モデルが組み込まれている。しかし、これらは鉛直一次元モデルのため 移流の効果や、水平的な分布について見ることはできない。 そこで本研究では、より高分解能な海洋大循環モデルに種構成を表現できる 生態系モデルを組込み日本近海の海洋循環と生物生産の関係について調べた。 モデルは亜寒帯域で生物生産が高く亜熱帯域で生物生産が低いという 一般的な性質を再現した。また、モデル中でブルームが混合層の 浅くなった場所から順に起こっていく様子や亜寒帯域と亜熱帯域で 優占する生物の種が異なること、季節によって優占する種が変わる 様子などを見ることができた。 今回の発表では、現在のモデルの結果と簡単な考察を紹介する。
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