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第 124 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2001年 11月 12日(月) 午後 16:30 〜 17:30
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:萱場 亙起 (気候モデリング講座 M2)
題 目:下層におけるオホーツク海高気圧の生成維持機構
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下層におけるオホーツク海高気圧の生成維持機構 (萱場 亙起 ) 発表要旨 :
初夏にオホーツク海高気圧が発達し持続すると北海道や東北地方には「やませ」 と呼ばれる冷たい北東気流が吹き冷害をもたらすということはよく知られている。 過去の論文などでは、この時期のオホーツク海上の特徴として海面温度(SST)が 周囲に比べ低いことや下層雲(海霧層)が頻繁に発生するということが指摘されて いる。また、斎藤(1998年修士論文)ではペルー沖における下層雲量と海面温度正 のフィードバック、Klein and Hartmann(1993) では下層雲による雲頂付近での 放射冷却の強化に伴う混合層の冷却と下層大気の安定化が示されている。 しかし、オホーツク海高気圧の生成維持機構についてやオホーツク海上の下層雲 による影響についてはその研究例が少なく未だはっきりとした結論に至っていない。 そこで本研究では、上に述べたオホーツク海上の特徴に注目し、1998年6月に発生 したオホーツク海高気圧について、鉛直一次元放射モデルを用い、放射フラックス、 加熱率、雲放射強制力を計算しそれらの鉛直構造及び水平構造を詳細に調べ、 オホーツク海高気圧(SLP)・海面温度(SST)・下層雲量の関係について解析した結果 を紹介する。
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