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第 115 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2001年 10月 15日(月) 午後 17:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:大島 和裕 (気候モデリング講座 M2)
題 目:亜熱帯対流圏における水蒸気と気温の関係
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亜熱帯対流圏における水蒸気と気温の関係 (大島 和裕) 発表要旨 :
水蒸気は温室効果ガスであり,その変動は放射バランスに影響を与える。 特に亜熱帯の水蒸気は放射に対して敏感であることが指摘されている(Fasullo and Sun 2001)。また,亜熱帯域で水蒸気による地表気温へのフィードバック が熱帯域に比べおよそ50%大きいことも報告されている(Schneider et al. 1999)。したがって亜熱帯対流圏における水蒸気と気温の関係,および水 蒸気量の変動について知ることは気候変動にとって重要である。 以上のことから本研究では,亜熱帯対流圏における水蒸気量の変動・維持の メカニズムについて解明することを目的とする。 Sun and Oort(1995)では亜熱帯対流圏において水蒸気と気温の相関が弱いこ とが報告されている。この解析にはゾンデ観測データが用いられているが,モ デルを用いた解析では同様な結果が得られていない(Sun and Held,1996)。 そこでECMWF客観再解析(ERA)データを用いて水蒸気と気温の相関をとった結 果,Sun and Oort(1995)と同様な結果が得られた。今回の発表ではERAデータ を用いて亜熱帯対流圏で水蒸気と気温の相関が弱い原因についての解析結果を 紹介する。
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