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第 111 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2001年 9月 17日(月) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:小木 雅世 (気候モデリング講座 D1)
題 目:オホーツク海の海氷と河川水流入と10年変動
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オホーツク海の海氷と河川水流入と10年変動 (小木 雅世) 発表要旨 :
オホーツク海の海氷の生成原因とされるアムール川からの淡水流入の影響について、 アムール川の流量が多い年に続く冬季の海氷は、 逆に小さくなることがすでにわかっている(Ogi et al 2001)。 しかし、なぜ負の相関になるのかについての 完全な説明や解釈までには至っていない。 このような負相関が生じることについて、以下の2つの仮説について解析を行った。 1)河川水の効果は、河川の熱フラックス効果が大きく、 この効果が海氷に影響を及ぼす。 2)大気大循環場の変動が、流量と海氷を支配している。 1)について、海氷ボックスモデルにより解析を行い、 2)について、北極振動との関係についてデータ解析を行った結果を報告する。 以上の結果から、現在考えていることは、 河川水からの熱の移流は直接オホーツク海の海水温度に影響を及ぼし、 それがオホーツク海の海氷に影響を与える可能性が十分あり、 その影響は、おそらく短周期変動に寄与している。 また、長周期変動に関しては、大気の長周期変動の影響があることを示唆している。
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