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第 110 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2001年 7月 2日(月) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:庭野 将徳 (気候モデリング講座 D3)
題 目:光化学的に寿命の長い大気微量成分から見た赤道下部成層圏の子午面循環
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光化学的に寿命の長い大気微量成分から見た赤道下部成層圏の子午面循環 (庭野 将徳) 発表要旨 :
赤道域の成層圏は, 準二年周期振動 (QBO) や 半年振動 (SAO) など 赤道特有の現象が見られる領域である. QBO や SAO は, 赤道域から 冬半球極域への物質輸送経路を変化させることが知られており, 冬季極域成層圏で観測されるオゾンホールなどの現象を考える上でも, QBO や SAO にともなう子午面循環の変動を理解することは重要な 課題である. 同領域における子午面循環の研究は, 直接観測する ことが困難なため, モデルや他の物理量から間接的に見積もる方法を 用いて行なわれてきた. しかし, どの方法も赤道下部成層圏における 平均子午面循環を正確に見積もることはいまだに困難である. そこで本研究では, 人工衛星 UARS 搭載の測器 HALOE が 1991-2000 に 観測した大気微量成分データを使用し, 物質輸送の観点から赤道下部成層圏に おける平均子午面循環を推測することを試みた. 解析には, 同領域で光化学的に 寿命の長い水蒸気, メタン, オゾンをトレーサー (追跡子) として使用する. 今回は, 赤道域における上昇速度や赤道域から中緯度への輸送の経路を特定し, 輸送経路を季節変動と QBO 変動両成分について解析した結果を紹介する 予定である.
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