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第 94 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2000年 11月 20日(月) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2階講堂
発表者:神代 剛 (気候モデリング講座 M2)
題 目:下層雲の雲量・光学的厚さの変動要因
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下層雲の雲量・光学的厚さの変動要因 (神代 剛) 発表要旨 :
雲の放射効果は地球の放射収支を大きく左右しており,地球の気候に強く影響して いる。Hartmann et al. (1992) は,全球で見ると中・上層雲に比べて下層雲 による放射強制が大きいことを指摘している。そこで私は,「下層雲量の雲量・光学 的厚さは何によって決まっているのか」という問題意識を持った。 Klein and Hartmann (1993) は,下層雲量の年変動はローカルな大気の安 定度に依存していることを示したが,私は以下のような疑問を持った: ・下層雲の光学的厚さは放射強制の変動にどの程度寄与しているのか? ・下層雲の年変動は安定度だけで決まっているのか? 他に何か影響しているのか? ・下層雲の光学的厚さも安定度によって決まっているのか? 違うならば何が変動 要因なのか? そこで本研究では, 衛星からの雲データや大気場の客観再解析データを解析し,こ ういった疑問を明らかにしたいと思っている。 全球年平均の分布を見ると,雲量は海上で多くて陸上で少ないのに対し,光学的厚 さは陸上で大きくて海上で小さいという特徴が見られた。今回の発表ではこの海陸で の分布の違いに着目し,解析した結果を紹介する。
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