****************************************************************************************************************
第 89 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2000年 10月 30日(月) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2階講堂
発表者:吉田 充 (大循環力学講座 M2)
題 目:熱帯対流圏における約10日周期の波の解析
****************************************************************************************************************
熱帯対流圏における約10日周期の波の解析 (吉田 充) 発表要旨 :
熱帯海洋上の積雲対流は1000キロスケールのオーダーで 規則的に組織化されており、赤道波や台風のような渦擾 乱と関係がある。これまで赤道波と積雲対流活動の研究 は主に太平洋を中心に行われてきた。しかし、ケルビン 波や混合ロスビー重力波に比べると赤道ロスビー波の研 究例はそれほど多くないことから、この波に注目するこ とにした。 赤道ロスビー波を始め赤道波が維持されるのは、対流圏 下層での水蒸気の収束、上昇→雲の生成→熱の発生→波 が駆動→再び下層で水蒸気が収束、上昇する、といった フィードバックが働いているためである。そういった意 味でも、赤道波を研究する上で水蒸気の変動を見ること は意味があると思われる。 これまでのところでは、ECMWFの主に1988年(特に9月〜 11月)の東西風、南北風、水蒸気量のデータを用いて赤道 ロスビー波の出現パターンや構造を中心に見てきた。 今後は衛星の水蒸気のデータを用いて、赤道ロスビー波 を検出し、客観解析データとの対応をみていきたいと考 えている。
-----
連絡先