****************************************************************************************************************
第 78 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2000年 9月 6日(水) 午後 16:30 〜 18:30
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104
発表者:山口 裕康 (気候モデリング講座 M2)
題 目:WOCEのP2ラインデータを用いた、30Nにおける流れに関する研究
****************************************************************************************************************
WOCEのP2ラインデータを用いた、30Nにおける流れに関する研究 (山口 裕康) 発表要旨 :
WOCE(World Ocean Circulation Experiment;世界海洋 循環実験)は、世界気候変動研究計画(WCRP)の一環として、気候変 動に対する海洋の役割を解明することを目的として行われた。そのため 、全球の海洋の高精度な観測によりデータセットを構築するとともに、 海洋循環モデルを開発して全球の海洋を記述しようとする目的があった。 そこで、北太平洋の30Nを東西方向に観測したWOCEのP2ライン データに着目した。なぜなら、太平洋亜熱帯循環系における大気海洋 結合系、あるいはそれを包含する気候システム全体の変動を理解する ために重要と思われる北太平洋中層水(NPIW)や北太平洋亜熱帯モー ド水(NPSTMW)が、この周辺の海域で観測されるからである。 解析手法としては、最適内挿法を用いて統計的解析を行い格子点デー タを構築したいと考えている。また、データ同化の手法を用いてP2線 における密度の南北勾配(∂ρ/∂y)を求めることにより、東西方向の 流れの再構築を行うつもりである。さらに、P9,10線などの観測結果 と比較対照することにより、その整合性を確かめ、30Nにおける流れ を解明したい。将来は、大気との相互作用も視野にいれて、簡素なモ デルを開発したいと考えている。 ただし、今回はP3(24N)のデータを用いて解析を行った。
-----
連絡先