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第 40 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:1999年 9月 27日(月) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2F 講堂
発表者:岡島 秀樹 (大循環力学講座 M2)
題 目:熱帯気候を維持・形成する要因
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熱帯気候を維持・形成する要因 (岡島 秀樹) 発表要旨 :
大気・海洋は太陽放射によって駆動されている. 太陽放射の通年平均は赤道に関し南北対称であるが, 気候は南北非対称に維持・形成さ れている場合が多い. たとえば東部熱帯太平洋・大西洋において, 熱帯収束帯 (InterTropical Convergence Zone: ITCZ)は季節にかかわらず北半球に偏在している. ◇ なぜ熱帯気候は南北対称にならないのか ? ◇ なぜ ITCZ は北半球側を好むのか ? この答えは大陸の南北非対称性にあるといわれている. 大陸の地形・分布が南北対称で ないことが, 本来南北対称であるべき気候形成に, 何らかの影響を与えているらしい. 熱帯における大規模現象は, 大気海洋結合系で考える必要がある.気候が南北対称にな らない要因として, 風速-蒸発-海面水温(Wind-Evaporation-SST: WES)フィードバックの 概念が有効である.また熱帯においては, 非対称な情報は西方へのみ伝播することが知ら れている. このことから, 海洋東岸で生まれた南北非対称な情報が西方へと伝わることによって, 南北非対称な気候が形成されていると考えられる.ITCZ が北半球側に維持されているの は, 全球的な大陸の南北非対称ではなく, むしろ海洋東岸の局所的な非対称が原因であ る可能性が強い. ◇ では海洋東岸で非対称を生み出す要因として, どのようなものがあるか ? また, 要因が複数ある場合, どの要因がどれだけの割合で ITCZ の偏在に 影響を与えているだろうか ? 様々な要因について考察してみる. 次回の発表者 阿部 睦 (気候モデリング講座) (9/29)
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