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第 32 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:1999年 6月 21日(月) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2F 講堂
発表者:庭野 将徳 (大循環力学講座 D2)
題 目:赤道下部成層圏準2年周期変動に見られる季節変動と同期した変動
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赤道下部成層圏準2年周期変動に見られる季節変動と同期した変動 (庭野 将徳 ) 発表要旨 :
赤道下部成層圏の循環は, 東西風, 温度などに見られる 卓越した準2年周期振動 (QBO) で特徴づけれられる. この変動は, 波動と平均流の相互作用で駆動されており, それにともない, 東西風変動と温度風バランスした温度変動も 生成する. QBO の時間スケールを考えた場合, 赤道上の温度構造は その放射減衰とつりあうような鉛直流の断熱加熱によって 維持されており, 流れの連続性から緯度-高度断面内に QBO にともなう 2次的な子午面循環ができる. この子午面流は, 赤道域の変動とは逆符合の変動を中緯度に出現させる. 今回は, QBO に見られる観測的特徴のうち, 以下の2点に焦点を当てる. まず 1つは, 上層が東風, 下層が西風 (東風シア) の領域が下降 してくる速度が大きく変動すること, 2つ目は中緯度に見られる 温度変動や, 2次的な子午面循環が冬半球側で大きな振幅を示すこと である. この2つの QBO の変動性は季節変動と同期して 出現することから, 中層大気の季節変動 (1年周期変動と 半年振動) と大きな関わりを持つことが予想できる. 今回の発表では, 波動の活動性や中層大気の平均子午面循環が QBO に及ぼす影響を調べた論文をいくつか紹介し, それらが QBO の季節同期した変動性を生み出す可能性について考察する 予定である. もし可能であれば, 自分の結果も紹介し, 今後の 方針を示したい.
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