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第 19 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウムのお知らせ
日 時:1998年 11月 13日(金) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2階 講堂
発表者:國谷 樹我 (大循環力学講座 M2)
題 目:北太平洋亜寒帯循環域における10年変動について
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北太平洋亜寒帯循環域における10年変動について (國谷 樹我) 発表要旨 :
近年、世界各地で北太平洋の10年スケール気候変動に関する研究が行わ れている。 北太平洋西部亜寒帯域においても、1970年代半ばの気候シフトに伴う変 化に加え、10年周期をもった変動成分が存在する。 気候シフト(特に風系の強化)をとりあげると、亜寒帯境界付近に海洋 前線の南下による低温化、アリューシャン列島沿いにアラスカンストリー ムの強化による高温化がおこっており、それが亜表層水温場にあらわれ ていると報告されている。 10年周期の場合だと、これは特に100m深付近に卓越し、表層に形成され る夏期の強い密度成層構造の下に冬季の冷たい表層混合層の水塊が取り 残される形で水温極小層が存在し、それが10年変動していると考えられ る。 これら気候シフトと10年周期変動は、気候シフトの変化を主としつつ、 それに10年周期変動が重なる構造を持っているといえる。 1970年代半ば以降の低温化への気候シフト現象とともに10年変動成分も、 西部亜寒帯循環の長期変動の形成に対して重要な役割をになっている。 私はこの10年変動成分に注目し、データ解析だけでなく、モデルのなか でもこのような現象がみられるかどうかということを研究目的にしたい と思う。
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