Fortranについて
背景と変遷
Fortranは、cやbasic、javaなど沢山ある言語の中で最も長い歴史を持つ。
その後、計算機が数値計算をするためのものから、画像処理やインターネットをするためのものに変わってきたように、それに適した言語として、
- c(コンピュータの制御の基礎部分OSを記述するのに良く用いられる)、
- Visual basic(Winsdows上でグラフィカルインターフェイスを多用する場合に用いられる)、
- java(いわゆるインターネットなどで様々なOSや機器で共通の言語として用いられる)
などの言語が生まれてきている。
Fortranは数値計算を行うためにはほぼ必要最低限の文法を備えていて、
スーパーコンピューターで使える唯一の言語であった頃もあり、
大気・海洋の分野では、最も普及し、ほとんどの数値モデルはFortranで記述されている。
fortranは、下のように、何度か、文法の規則(規格)が改定されてきた。
- Fortran66 (80年代以前)
- Fortran77 (80年代-現在)
- fortran90(または95) (90年代後半)
新しい規格は古い規格で書いたものも許す(上位互換)。
fortran90(特に95)は、fortran90らしい書き方をするとFortran77とかなり異なった雰囲気のプログラムとなる。
今後fotran90に徐々に移ると思うが、多くの人はFortran77を使っている。
また、fortran90の無料コンパイラーがまだほとんどないこと、
初めて学ぶ人にとって配列の取り扱いなどが分かりにくい部分があるので、
この演習ではFortran77を用いる。
個人的には、fortran90の方が制約が少なく、厳密に書けるので、
将来的にはfortran90に確実に移っていくと思われ、
私は最近fortran90でプログラムを書くことが多い。
本演習で用いるfortranの仕様
- Fortran77になるべく忠実に従う(固定書式、変数名は6文字以下)
- 但し、fortran90標準かつFortran77方言である次の2つは使用する。
- end doを用い、文番号 continueは使わない。
- tail commentとして ! を用いる。
- Fortranは大文字小文字を区別しないので、どちらでも良いが小文字を使う。
(古くから使っている人は大文字を使い、unix, linuxが普及した以降の人は小文字を使う人が多い。)
本専攻で用意されているFortranの教科書
教科書 Fortran77プログラミング 原田賢一著サイエンス社(計算機演習室・図書室に数冊ずつ用意されている)
2002年度 fortran 演習
担当教官:山中康裕(galapen@ees.hokudai.ac.jp)・豊田威信(toyota@lowtem.hokudai.ac.jp)