研究活動・興味

(藤原 正智)

私の専門は大気科学です。具体的には、大気物質の輸送過程、火山噴火による気候変動、ゴム気球搭載機器の開発・評価に興味を持って研究・開発をしてきています。国際的には、気候データの評価活動と、気候変動の観測ネットワークに関する研究活動に深く関わっています。また、最近あらためてオゾン層の観測にも関わり始めています。

大気物質の輸送過程については、大学院生時代から関わり始めたインドネシアでの大気オゾン定常観測プロジェクト(および南半球オゾンゾンデ観測網SHADOZ)と、SOWERという日本主導の国際プロジェクトにおいて熱帯の対流圏界面領域に注目した研究を多数おこないました。現在は、夏のアジアモンスーン循環に注目した研究などをおこなっています。

火山噴火による気候変動については、気候工学の問題を動機として興味を持ちました。いまは最新の全球大気再解析データを用いて、過去の熱帯での大規模火山噴火時の気候変動の再評価をおこなっています。

ゴム気球搭載機器の開発・評価については、これまで水蒸気ゾンデ(Skydew)と二酸化炭素ゾンデと雲粒子ゾンデ(CPS、Cloudscope、Rainscope)の開発に関わり、また、水蒸気ゾンデ(Snow White、CFH)とラジオゾンデ(RS-11G、iMS-100など)の評価に関わってきました。

国際的な活動の主なものとしては、全球大気再解析データの成層圏領域を主とした比較評価プロジェクト(S-RIP)を2011年から主導してきており、また、SHADOZには1999年から、GCOS基準高層観測網(GRUAN)には2006年から、主要メンバーのひとりとして活動してきています。再解析データ比較評価については、2018年より、エネルギー収支や水循環など、より広い気候科学の分野をカバーするTIRAの中心メンバーのひとりとしても活動しています。

2022年からは、札幌(北大地球環境の建物の屋上)でのオゾン層定常観測を始めました。

現在興味を持っている具体的な研究テーマ:

北海道大学の大学院環境科学院・地球圏科学専攻・ 大気海洋物理学・気候力学コース 理学部地球惑星科学科、 総合教育部で教えています。

関わっているプロジェクト:
[home]