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第 261 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:2018/10/25(木) 15:00 -- 16:00
場 所:環境科学院 D101
発表者:田村 魁人(大気海洋物理学・気候力学コース M2)
題 目:航空機観測データによる航空乱気流と偏西風ジェットとの関係
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航空機観測データによる航空乱気流と偏西風ジェットとの関係(田村 魁人) 発表要旨 :
航空機の定常運行に関わる重要な現象の一つに航空乱気流(aviation turbulence)があり, 風の乱れや,航空機が受けるウィンドシアーによって, 運航に重大な障害(機体破損,非安 定航行,欠航,乗客へのインパクトなど)を与えるものである.近年成長の著しい航空業界 にとって,航空乱気流の予測・回避は航行の安定性だけでなく,整備コスト等を下げること にも寄与すると言える.航空乱気流は航空機の経験するスケールの乱流に限られ,また航空 機によって観測される揺れなどによって強弱が議論される(Ellrod et al., 2003).しかし, 実際に航空機のデータを大量に用いて行われた研究はなく,ほとんどが研究用の観測機を用 いて行われてきた.添田 2015 ではこれまで用いられてこなかった,旅客機によって取得さ れた飛行データを解析することにより,乱気流が発生する地域的・季節的特徴を解明,また, 偏西風ジェット近傍にて乱気流が強化されることを示唆した. 本研究では,添田2015で行われた解析を拡張し,旅客機飛行区域と実際の気象場やジェッ トのトレンドと比較することを目的とする.使用するデータは,添田2015で用いられたIAGOS MOZAICデータセット及び,IAGOS COREデータセットである.これらを統計的に解析し,乱気 流の強さを評価する指標に関しては添田2015と同様の手法で行った.具体的には,前後一分 間に取得された高度データの平均値から計算した標準偏差を航空機の揺れであるとし,乱気 流の強さを測る指標とした. 今回は太平洋上を航行する旅客機によって取得された飛行データを用いて統計的に解析を行っ た結果及び考察と今後の展望について述べる.
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