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第 149 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ

日 時:2003年 11月 5日(水) 午後 17:00 〜 18:00
場 所:地球環境科学研究科 C棟 C104

発表者:森 正人 (大循環力学講座 M2)
題 目:冬季対流圏中緯度におけるテレコネクションパターンの選択律

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冬季対流圏中緯度におけるテレコネクションパターンの選択律 (森 正人 ) 発表要旨 :

  
冬季対流圏中緯度における高度場で一点相関図を計算すると
太平洋から北米にまたがって明瞭な偏差パターンが見られ、
それはPNA(Pacific/North American)パターンと呼ばれている。
Horel and Wallace(1981)はこのパターンを熱帯の降水偏差に伴う
定常ロスビー波であると解釈した。しかしBranstator(1985)は
順圧渦度方程式を用いたモデルを用いて
いくつかの基本場のもとで強制による定常応答を解き、
パターン形成には基本場の東西非一様性が重要であることを示した。
またHeld et al(1989)は、エルニーニョ時のPNAパターンの形成における
ストームトラックの重要性を指摘し、N.C.Lau(1988)は、
テレコネクションパターンがストームトラックと
密接に関係していることを指摘した。

そこで本研究では、基本場の東西非一様性や
非定常擾乱からのフィードバックなどの大気内部の力学過程が
どのような循環偏差の構造を選択しやすいかを調べる。
今回のBコロでは、特に非定常擾乱からのフィードバックについてお話する。
月平均場がストームトラックからのフィードバックを受けていることを示し、
このフィードバックを評価するために
観測データを用いたフィードバックのパラメタリゼーションを行ったので、
その結果について発表する。


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連絡先

橋岡 豪人 @北海道大学大学院地球環境科学研究科
大気海洋圏環境科学専攻大循環力学 / 気候モデリング講座
mail-to:hashioka@ees.hokudai.ac.jp / Tel: 011-706-2298