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第 49 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ

日 時:1999年 11月 22日(月) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2F 講堂

発表者:岡島 秀樹 (大循環力学講座 M2)
題 目:熱帯気候を南北非対称に維持・形成する要因

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熱帯気候を南北非対称に維持・形成する要因 (岡島 秀樹) 発表要旨 :

 熱帯気候は本来, 南北対称であるはずが, 実際は南北非対称に維持されている. 
 東部熱帯太平洋・大西洋では熱帯収束帯(ITCZ)は北半球側に偏在している. 
  
 この原因は, 風速-蒸発-海面水温(WES)フィードバックの概念を導入すると,  
 海洋東岸での局所的な非対称性が, 西方へ伝播しているためと考えられる. 
  
 海洋東岸で非対称を生み出す要因として, 次の 4つが考えられている. 
  
 	・大陸の張り出し(海陸風) 
 	・大陸面積(層雲) 
 	・山岳(ジェット) 
 	・海岸線の傾斜(貿易風) 
  
 これらの要因を検証する方法として, 大循環モデルによる実験が有効である. 
 今のところ明らかにされているのは「大陸の張り出し」「大陸面積」の 2つ 
 である(Philander et.al. 1996, Xie & Saito 1999). 
  
 残りの 2つについて, 大気海洋結合ハイブリッドモデルから得られた結果を 
 考察してみる.  
  
  
 次回の発表者  西浜 洋介 (気候モデリング講座 M2)  11/29(月) 

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連絡先

伊藤 頼 / 谷口 博 @北海道大学大学院地球環境科学研究科
大気海洋圏環境科学専攻大循環 / 気候モデリング講座
mail-to:yori@ees.hokudai.ac.jp / Tel: 011-706-2357