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第 36 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウム のおしらせ
日 時:1999年 8月 23日(月) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2F 講堂
発表者:岡田 直資 (気候モデリング講座 D3)
題 目:部分的に海氷に覆われた海域における対流の数値実験
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部分的に海氷に覆われた海域における対流の数値実験 (岡田 直資) 発表要旨 :
グリーンランド海や地中海で、開水面で表層から深層まで達する鉛直対流 -open ocean deep convection が起きる際に、plume と呼ばれる水平方向に細胞状の構造を持った下 降流と上昇流が生じることが観測されている。一方、部分的に海氷に覆われた海域に大 気からの冷却が加わった場合、海氷に覆われた部分よりも覆われていない部分で、より 速く海氷が生成され、より多くのブラインが排出され、水平方向に非均一な負の浮力フ ラックスが海洋表層に加わることが考えられる。特に、浮力フラックスが加わる領域の 構造の水平スケールが plume の大きさと近いかそれより小さい場合、対流の過程が open oceandeep convection のそれと異なることが予想される。 そこで、非静水圧 3 次元モデルを用いて数値実験を行い、このような状況での対流の過 程について調べている。モデル海洋の深さを 1000m として実験を行った結果、対流の過 程がフォーシングの水平スケールの構造の大小によって異なること、重い水塊の生成さ れる量が水平スケールが大きいほど大きくなり、対流過程の異なりがその違いをつくり 出す要因の一つであることが、既にわかっている。この結果は、ブラインの排出によっ てできる高密度水の密度は、1つ 1 つの開水面(ポリニアやリード)の大きさに依存する ことを示唆している。 今回は、新たに北極海での陸棚での海氷の生成を想定し、モデル海洋の深さを 200m と した数値実験を行った。その結果、深さ 1000m の場合と同様の結果が得られたので、そ れについても発表を行う。 次回の発表者 笹井 義一(気候モデリング講座 D3)
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