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第 21 回 大気海洋物理系 B 棟コロキウムのお知らせ
日 時:1998年 11月 20日(金) 午後 4:30 〜 6:30
場 所:地球環境科学研究科 管理棟 2F 講堂
発表者:斉藤 香織 (大循環力学講座 M2)
題 目:太平洋のITCZの南北非対称性に対する東岸の海陸分布の寄与
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太平洋のITCZの南北非対称性に対する東岸の海陸分布の寄与 (斉藤 香織) 発表要旨 :
太平洋のITCZの年平均的な配置が北半球に偏っていることに対して、 東岸(アメリカ大陸)の海陸分布が南北非対称(北半球は海、南半球は陸) であることに注目する。 ロスビー波による気温の西方伝播を考えると、陸(南半球)と海洋(北半球) との加熱の違いから、太平洋上の空気の安定度に南北差を生じると考えら れるからである。これが低層雲による日射の遮断とSSTとの間に正の フィードバックを生じ、ITCZやSSTの南北非対称を維持すると予想する。 この海陸分布を簡略化して与えた大気GCMの実験では、 大気安定度に南北差が見られた(前回の発表)。 しかし大気GCMでは大気変動に伴うSSTの変動がないため、 太平洋の南北非対称の維持を担う大気海洋間の相互作用を再現しない。 そこで海洋1.5層モデル(Zebiak-Cane modelを変更したもの)を結合し、 同様に簡略した海陸分布での大気や海洋の振る舞いを調べているので、 この結合モデルについてお話しする予定です。
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