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第 93 回 大気海洋圏物理系セミナー のおしらせ
日 時:2001年 2月 22日(木) 午前 9:30 − 12:00
場 所:低温科学研究所 新棟 3階講堂
発表者:若土正曉 (極域大気海洋学講座 教授)
題 目:オホーツク海研究プロジェクト
発表者:久保川 厚 (大循環力学講座 教授)
題 目:2.5層通気水温躍層中の惑星波
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オホーツク海研究プロジェクト (若土正曉) 発表要旨 :
プロジェクトは、まだ2年くらい続きますが主な観測はほぼ終了しました。 我々は今、本当に苦労して得た宝ともいえる多くの貴重なデータを解析しているところ です。詳細な成果は、それぞれ解析を進めておられる多くの方々によって、今後このセ ミナーでも続々と発表されていくことでしょう。今回のセミナーでは、プロジェクトの 全体像、特になぜオホーツク海に注目したかなどを成果の概要とともにお話したいと思 います。
2.5層通気水温躍層中の惑星波 (久保川 厚) 発表要旨 :
海洋の風成循環の理論モデルとして、通気水温躍層モデルというのがあ る。このモデルは、スベルドラップ平衡、地衝流平衡と直接風の影響を受けな い層でのポテンシャル渦度の保存から構成される。このモデルにおいては亜表 層のポテンシャル渦度が移流によって決まるため、ポテンシャル渦度傾度の方 向は密度面毎に異なることになる。海洋循環のスピンアップや大気変動の海洋 への影響を理解するには、このような場での波動の性質を押さえておく必要が ある。ここでは、もっとも簡単な2.5層通気水温躍層中での線形波動の性質に ついて述べる。 話の内容は 1. 2.5層通気水温躍層モデルの概略 2. 長波(相対渦度を無視した波)の局所的性質 伝播特性・安定性・大気強制に対する応答 3. 循環スケールでの波の伝播 4. 波長依存性 の予定である。
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