受け入れ可能人数 : 1名
専門分野:　気象学、メソ気象力学、雲・降水システムの数値モデリング
 
これまで非静力学大気モデルを用いた数値実験や、ドップラーレーダを用いた
観測などにより、前線に伴う降水、スコールライン、冬季海上の渦状・筋状
降雪雲、熱帯の対流システム、台風など、比較的小さなスケールの雲・降水
システムを対象として研究を行ってきました。特に、雲・降水システムが示
す独特な時空間変動の背景にある力学に興味があります。
 
数値モデルを用いた研究では、水蒸気の凝結や降雪粒子の融解など水の相変化
に伴う加熱・冷却により励起される内部重力波、降水システムに伴う水平・鉛直
シア流の不安定、山岳などの力学的効果に着目し、単純化・理想化した設定の
数値実験により研究を行ってきました。
最近は領域大気モデルを用いて、特定の豪雨・豪雪事例や前線、台風などの
再現実験も行っていますが、いずれにしても単なる現象の再現ではなく、
その基礎的なメカニズムを理解することを目的として研究を行っています。
 
研究指導方針:
研究対象・研究手法は興味の対象や資質・バックグラウンドも考慮し、相談しながら
決めたいと思います。研究手法は数値実験、衛星・レーダーなどのデータ解析、もしく
はその両方になるかと思います。
まずは論文のレビューをしつつ、現象について具体的なイメージを持ち、研究手法に
慣れてもらうため、簡単な数値実験やデータ解析などからスタートしたいと思います。
主体的に研究を進め、自分なりに現象の理解をしてもらいたいと思います。
最終的に、小さなことでも何らかの新たな知見が得られれば良いと思います。
 
備考：
興味がある方は気軽に話を聞きに来てください。
部屋は低温研研究棟318室になります。